ろ材関連のQ&A

浄水シャワーに関するQ
浄水シャワーの「脱塩素(除塩素)材(ろ材)」には、どんなものがあって、どんな特徴をもっていますか?

1.活性炭は吸着面積が大きく、また、その特徴として、無数の孔をもち、反応する面積が大きいので、少ない量で残留塩素を除去できるという利点があります。また水に溶けないなどの点もあげられます。

2.亜硫酸カルシウムは、亜硫酸イオンを、微量に水に溶解しながら、残留塩素と反応するのが特徴です。反応速度が速いので、毎分当たりの吐水量を多くできる利点もあります。

3.L-アスコルビン酸(ビタミンC)は、脱塩素として以外に、酸味料、酸化防止剤などとしても使われています。特徴としては、水溶性で、反応が速いといったことがあげられます。

浄水器・浄水シャワーに関するQ
活性炭といっても、粉状、粒状、繊維状などの違いはどこにあるのですか?

活性炭は、その形状から、粉状、粒状、繊維状などに分けられます。粉末炭は、のこくずや素灰を原料とし、また、粒状炭は、石炭やヤシ殻炭を、繊維状炭は、有機繊維や石炭・石油ピッチなどを原料としております。

粒状炭は、気体(たとえばガス)、液体(たとえば水)を問わず、広い分野で用いられますが、粉末炭は気体には不向きであることから、液体の精製を中心に用いられています。

浄水シャワーでは、繊維状活性炭が多く使われています。水の抵抗が少なく吐水量が多くできるという理由からです。

浄水器・浄水シャワーに関するQ
浄水シャワーに使用するろ材と、浄水器に使用するろ材は同じでしょうか?

残留塩素の低減(除去)のみを考えた場合は、浄水シャワーも浄水器も、いずれも同じろ材を使用しても問題ないことになります。

ただし、浄水シャワーは浄水器と違ってお湯を使います。そのうえ、短時間に大量のお湯を処理しなければならない、という条件がつきます。この条件のもとに、経済性、吐水量などを考えた場合、現在の浄水シャワーの多くが用いているろ材、つまり活性炭、亜硫酸カルシウム、L-アスコルビン酸、およびそれらの組み合わせにたどり着くわけです。

浄水シャワーに関するQ
浄水シャワーのろ材は、どうやって選んでいるのですか?
浄水シャワーでは、活性炭、亜硫酸カルシウム、L-アスコルビン酸といったろ材が使われていますが、ろ材の選択基準としては、

 脱塩素・除塩素作用に富む
 安全である
 吐水量が落ちない
 お湯で効果が発揮できる
 ろ材として経済的である
 比較的入手しやすい
 使用後のゴミとして自然にやさしい


などがあげられます。また、浄水器の場合は、飲むことを前提にしていますから、活性炭のほかにろ材として、ろ過膜(中空糸膜)などを使用し、一般細菌や微粒子などを除去します。しかし、通水時の水の抵抗が大きいため、浄水シャワー用のろ材としてはあまり使われていません。
浄水器・浄水シャワーに関するQ
赤水や白水もきれいになりますか?

各家庭への配水管には鉄管の外側、内側に亜鉛を引いた亜鉛引き鋼管が多く用いられています。敷設後にこの亜鉛がはがれたり、水によって溶けたりして(およそ3〜5年)白くにごった水、白水が出ることがあります。

また、亜鉛引き鋼管の亜鉛が溶け、むき出しになった鉄管がさびると赤くにごった水、赤水が出ます。家庭用浄水器は、こうした水を浄化したり、さらにろ過膜を用いて、にごりを除去する作用がありますが、浄水シャワーは、こうした水を浄化するというよりは、残留塩素のお肌などへの影響を少なくすることを目的としていますので、基本的には配管の修復等をすすめたほうがよいでしょう。

※水をコップにとってしばらくすると透明になる場合は、白水とは違い、水の中に空気が混入して起こる現象です。

浄水シャワーに関するQ
残留塩素を除去すると、一般細菌などがシャワーヘッド内に繁殖しませんか?

一般細菌の繁殖は、水温や放置時間などの条件によって大きく異なりますが、シャワーヘッド内には、一般細菌を増殖させるような養分がありませんので、増殖しにくい状況にあります。ただし長時間使用しない場合は、カートリッジを取り外しておくか、もしくは再使用時に約1分程度の捨て水を行うことをおすすめします。

なお、蛇口(給水栓)以降の配管内の水は、残留塩素低減(除去)ろ材の有無にかかわらず、長時間滞留により汚れを発生させたり、一般細菌が発生したりしますので、再使用時には捨て水をすることをおすすめします。

浄水器に関するQ
放射性物質は除去できますか。

現在、日本国内において浄水器の放射性物質除去能力を確認するJIS規格は無く、除去能力の有無を確認する指標がありません。

そのため、一般的な浄水器では放射性物質は除去できないものとお考えください。なお、現在水道水には放射性物質は含まれていないものと当協会では認識をしております。