浄水器協会は、家庭用浄水器の正しい普及をめざす企業の団体です。

世界で活躍するRO浄水器

海水を飲料水に変えるRO浄水器

RO膜(逆浸透膜)の技術は、世界80カ国以上で利用されています。利用分野は多岐にわたっており、水処理分野はもとより、食品分野、工業分野、医療分野などでも利用されています。

また、世界では、多くの逆浸透膜による浄水プラントが稼働しており、年間100万立方メートル/日規模で設備が導入されています。 また、災害時や自衛隊の海外支援などでも活用されています。具体的には…

●飲用水の不足がちな沖縄や福岡では、RO膜方式による大規模海水淡水化システムが稼働されており、 沖縄県では、北谷町、沖縄市、北中条村、中条村、宜野湾市、浦添市、那覇市などへ給水されています。
また、福岡市で稼働中のプラントは、海水から浄水を得ることができる割合(回収率)が60%という 世界最高の効率を誇っています。

●アメリカでは1990年代に、下水処理水や高濃度汚染地域の井戸水の飲用化がはじまり、下水の処理水をRO膜で処理したあと、地下水脈に戻すウォーターファクトリー21というプロジェクトが 開始されました。

●日本のルワンダPKO(国際平和維持運動−1994年)の際に、湖からRO膜を使って、難民に 給水を行いました。またカンボジアでの活動では、隊員の飲料水確保のために最新式のRO膜浄水装置 が現地に持ち込まれ、大活躍しました。

●自衛隊が、イラク・サマーワで行った給水支援活動において、RO膜式浄水装置が使われました。
【外務省プレスリリース】



【RO膜で水資源を確保するシンガポール】

マレー半島の南の端にあるシンガポールの面積は約705平方km。東京23区(約620平方km)や琵琶湖(約670平方km)よりも少し広いくらいです。

この狭い国土による悩みのひとつが水の確保。シンガポールの年間降水量は日本より多い約2,400mmですが、国土が狭く平らな地形のため、雨水を十分にためることができず、国民の暮らしに必要不可欠な水の多くは、マレーシアからの輸入に頼っています。

なんとか水の自給をはかりたいシンガポールが力を入れているのが、RO膜を利用して下水を飲用水に再生させる「ニューウォーター(NEWater)」とよばれるプロジェクトです。

家庭排水を下水処理場で処理した後、さらに濾過・殺菌など3段階の浄化処理を施し、飲用可能な水準まで高度処理して再利用します。世界的に水資源が貴重なものになっていくなか、シンガポールが開発中の水の循環システムは、世界の注目をあびています。


宇宙ステーションや豪華客船でも

RO浄水器は、宇宙や海の旅のような、真水の供給が難しい場所ではとくに欠かせない存在です。たとえば…

クイーンエリザベスII世号では、海水から飲料水をふくむ生活用水をつくるために、蒸気をつかった 蒸留器とともに、1日に1,000トンの新鮮な水をつくることができるRO膜式浄水装置を搭載しています。
【QE2エンサイクロペデア 機関長から】

国際宇宙ステーション内に、尿を飲料水に変えることができる機能をもったトイレにRO膜システムが 設置されました。 【NASAプレスリリース】

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