水道水には塩素が含まれています。これは、飲み水の安全を確保するために、浄水場で塩素殺菌して送水し、各家庭の蛇口から出るときまでその塩素が残留していなければならないという決まりがあるからです。
そのおかげで、有害な菌類が体内に入るようなことはないのですが、シャワーとして使った場合、髪や肌は残留塩素を浴びることになります。
塩素には、髪や肌を構成しているタンパク質を痛めるという作用があるため、いろいろな悪影響が出てくるのです。
浄水器協会では、(社)日本毛髪科学協会の協力を得て、残留塩素の毛髪への影響を調査しました。
残留塩素の影響によって、タンパク質からなるキューティクル(毛小皮)が変化します。髪は自己再生力がないので、いちど傷ついたらそのままの状態が続くことになります。
下の写真は、残留塩素の影響を見る為、浸漬時間の異なる残留塩素水に毛髪を浸しておく暴露試験を実施したものです。
左側に比べ、浸漬時間が長い右側の方が表面のキューティクルの剥離状態が大きいことが分かります。
肌への影響
皮膚が弱い方、皮膚にトラブルをお持ちの方、とりわけアトピー性皮膚炎は、皮膚疾患のなかでもたいへん多い病気のひとつですが、原因が完全に解明されているわけでもなく、さまざまな悪化因子によって引き起こされています。残留塩素もその原因のひとつとされています。